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ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ThinkPad T520(Win10Pro64bit)

2020/09/17 (Thu) 19:57:09

<パリダカの名誉は今は昔?「独自ハイオク 実態は混合」(毎日新聞経済プレミア、7月3日)>

 こんばんは。


 レギュラーは元売り間でバーター取引されてるのは周知でしたが、ハイオクは元売り独自だと謳われていました。しかし。


> ハイオク混合のなぜ(1)

> 石油元売りや業界団体が「独自技術で開発し、独自ルートで供給している」と説明してきたハイオクガソリンが、スタンドに出荷する前段階で他社製と混合されるケースがあることが毎日新聞の取材で判明した。なぜこんなことが起きるのか。ハイオクをめぐるガソリン販売の実態はどうなっているのだろうか。

> 「パリダカールラリーで三菱自動車がパジェロに新日本石油(現ENEOS=エネオス)のハイオクガソリン『ヴィーゴ』を使おうとしたら、性能が高すぎて国際自動車連盟(FIA)にストップをかけられた。燃費性能が通常より3%も高かったからだ」

> 2000年代初頭、エネルギー業界担当の記者だった私は、新日本石油の担当者から、そんな自慢めいた開発秘話を聞いた。

> 当時は国内でハイオクの販売競争が激しかった。02年に当時の新日本石油が「エネオスヴィーゴ」、昭和シェル石油(現出光昭和シェル)が「シェルピューラ」という新商品を発売した。いずれもエンジン内の洗浄効果と燃費向上がセールスポイントだった。

> パリダカでパジェロが他メーカーのガソリンより3%燃費のよいガソリンを使ったら、長距離を走るラリーではかなりの差が出る。それでは競技として不公平になるため、主催者のFIAが使用を認めなかったというのだ。

> 新日本石油はこのエピソードを宣伝などに使わなかったが、ライバルたちに「エンジン内部がきれいになり、燃費や加速性能が向上する」などとアピールした。


> 各社独自の添加剤が決め手

> ハイオクは標準仕様のレギュラーよりも「オクタン価」の高いガソリンを指す。オクタン価とは、異常燃焼でエンジンの動きがぎくしゃくする「ノッキング現象」の起こりにくさを示す指数のことだ。

> オクタン価が高いガソリンほど、圧縮比の高い高性能エンジンに用いることができる。日本産業規格(JIS)はレギュラーのオクタン価を89以上、ハイオクを96以上と定めている。

> 各社のハイオクは単にオクタン価を高め、高性能エンジンに対応しているだけでない。エンジンの中をきれいに保ち、燃費をよくする独自の添加剤を入れることで、レギュラーとの違いを明確にし、付加価値の高いオリジナル商品としてきた。

> この添加剤に各社とも創意工夫を凝らし、「ハイオクは会社ごとに燃費や加速性能が異なる」と説明してきた。日本でハイオクをプレミアムガソリンと呼ぶのはこのためだ。

> 付加価値の高いハイオクの店頭価格はレギュラーに比べ、1リットル当たり約10円高い。ハイオク指定はスポーツカーや外国車、高級車に多いため、石油元売り各社にとっては収益源になる。


> レギュラーは全国共通

> これに対して、レギュラーは日本国内で共通の規格品となっており、メーカーごとに品質や性能に差がない。同一規格のいわば汎用(はんよう)品だ。

> このため石油元売り各社は貯蔵タンクを共同利用するほか、自社の製油所やタンクがない地域では他社のレギュラーガソリンを買い取り、自社製品として販売するバーター取引を1990年代後半から進めた。

> 各社ごとに添加剤が異なるハイオクは、タンクの共同利用やバーター取引などなく、製油所からタンクローリーでガソリンスタンドまで届くはずだった。

> 元売り各社で組織する石油連盟も「ハイオクなど各社が独自技術で開発した高品質製品は独自ルートで供給されている」と、今回の問題が発覚する今年6月まで説明してきた。

> ところが実際に今、独自ルートを守っているのは旧昭和シェル石油(現出光昭和シェル)が生産し販売する「Shell V-power」だけだ。エネオスはじめ他の元売り各社はどうして混合やバーター取引に走ったのか。次回報告する。

> <次回は7月6日に掲載します>


https://mainichi.jp/premier/business/articles/20200702/biz/00m/020/004000c

Re: ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)

2020/09/19 (Sat) 22:20:39

<ハイオク「レギュラーと同じ汎用品」 石油連盟会長「品質に差ない」 混合出荷(毎日新聞、7月17日)>

 こんばんは。


 石油連盟の会長が、元売り間で混合してたことを、認めました。


> ハイオクガソリンの混合出荷問題で、石油元売り各社などで作る業界団体「石油連盟」の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は17日の定例記者会見で、「各社のハイオクの品質はほぼ同じ」と発言した。各社の独自製品とされてきたハイオクについて、業界トップが品質に違いがないことを認めたのは初めて。会見後には「(レギュラーガソリンと同様に)今は汎用(はんよう)品の一つ」とも述べた。

> 混合出荷問題は、毎日新聞の報道で明るみに出た。各社はタンクの共同利用や、自社の製油所やタンクのない地域で他社製品を買い取って自社製として販売するバーター取引をしている。こうした流通体制によって、「各社の品質は同じになるのではないか」と質問したところ、杉森会長は「そのように考えた方が早い」「それほど大きな品質の差はない」などと答えた。

> 各社のブランドを信じて販売してきたスタンド経営者や消費者から、「裏切り行為だ」との批判の声が上がっているとの指摘に対して、杉森会長は「我々はバーターであろうが、自社の商品規格に合ったものを管理、保証している。決して裏切りにはならない」と述べた。

> 石油連盟が「独自ルートで供給している」と説明してきたハイオクの流通体制が変わった経緯について、杉森会長は「(元売り各社が)合併に合併を重ね、効率化を求められた」と述べた。今も各社が独自に性能を宣伝している点に関しては「昔の競争の歴史が今日まで引きずられている問題があったかもしれない」と述べた。また、現在の流通体制が始まったのは「2000年代ぐらい」とした。

> 消費者への説明責任については、「ハイオクに限らず、バーター取引は全てしている。そこを消費者にお知らせしなかった。必要があれば、ちゃんと開示していきたい」と述べた。


> 性能虚偽宣伝「残念に思う」

> 一方、コスモ石油やキグナス石油がハイオクの性能を虚偽宣伝していた問題については「消費者の皆様に迷惑をかけることになり、大変残念に思う」とし、連盟の理事会でコンプライアンスの順守を求めたことを明らかにした。【遠藤浩二】


https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/020/222000c

Re: ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)

2020/09/20 (Sun) 13:10:52

<ハイオク混合出荷 「消費者の裏切りにはならない」 石油連盟会長、一問一答(毎日新聞、7月17日)>

 こんにちは。


 上記記事の記者会見での、一問一答です。
 悪びれる様子はありません。


> 元売り各社などでつくる業界団体「石油連盟」の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は17日の定例記者会見で、ハイオクガソリンの混合出荷問題などについて、毎日新聞の質問に答えた。主なやり取りは以下の通り。

> <会見冒頭での発言>

> ◆一部新聞等で石油各社が販売しているハイオクがSS(サービスステーション)に出荷される段階で他社製品と混合されているという報道がございました。ハイオクにつきましては、共同油槽所の利用やバーター出荷などによりまして、他社から調達したものを自社製品として供給することがあることも事実でございます。

> しかしながら、各社は他社から調達した場合も含めまして、自社が供給しているすべての製品について、お客様に保証している性能を満たすように品質管理、保証をしています。

> なお、一部加盟会社におきまして、ハイオクの性能表示に、誤解を招くおそれのある記載があったとの報道に関しまして、消費者の皆様にご迷惑をおかけすることとなり、大変残念に思います。

> <記者との一問一答>

> ――2002年から04年にかけて、エネルギー記者会にいまして、釈迦に説法ですが、当時、レギュラーガソリンはどこの元売りでも同じなんだよ。同じ仕様でつくっているんだと。だけど、ハイオクは各社によって添加剤が違って、性能が違うと教わった。つい最近まで石油連盟のホームページでも独自ルートと紹介されていたと思う。いつごろからどうして、混合、バーターになったのでしょうか。

> ◆1980年代とか90年代にハイオク仕様車、いわゆる高級車、こういう車が増えて、価格差もありますので、そういう意味では収益性が良かったということもあって、各社独自品をつくろうとなって技術にしのぎを削って開発競争をしてきたという歴史はございます。その後、大きく時代はどんどんかわってきまして、消費者側からするとハイオク仕様車はほとんどなくなっております。ハイオク、ハイオクといわれなくなった。02年ごろは、おそらく20%ぐらいハイオク比率はあった。今は10%を切っている状況にあります。

> それと、供給する側として、私どももそうなんですけども、合併に合併を重ねて、複数社が今や1社になっている。つまり何を求められてきたかといったら、効率化を求められた。効率化ということになると、バーターをして近くから出荷できる体制をとるということが、効率化、業界の競争力、もっといいますと、輸送距離が減りますので、CO2の削減にもつながる。どんどん競争がそっちの方に移っていった。

> こういう背景があったということで、一部、その昔の競争の歴史が今日まで引きずられているという問題があったかもしれませんけど。そこはそこで、しっかり正していかないといけない問題だとは思うんですけども、そういう変遷を経て、現在はこういう状況にあるということでございます。

> ――背景は分かったが、だいたいいつごろから変化していったのでしょうか。

> ◆合併はおそらく、統合の歴史もそうなんでしょうけれど、00年代ぐらいじゃないでしょうかね。00年から10年ぐらいでしょうか。

> ――混合しても品質に問題がないというのは理解するが、A社とB社のハイオク、それぞれ独自の添加剤を入れていて、それが混ざってしまったら本来の性能を出せないと思いますが。

> ◆おおむね、特徴があるのはオクタン価と清浄性、清浄機能。これは、多少の違いがあっても、オクタン価も数字ではかれますから、すぐ出ますけれど、清浄機能というのはおそらく大きく変わりはしないだろうということです。従いまして、それも全部含めて、それぞれ各社には商品規格というものがあって、その規格を満たすものが自分の会社の商品として、売っていますので、それを保証している。もし、混じって支障が出るということになれば、これは自分のところの責任になりますんで、それはないと思います。

> ――混ざっても問題ないのでしょうか。

> ◆混合蔵置といいますか、共同油槽所は実際そうなっていますよ。そこで何も今まで問題が起きたという事例はございませんし、試験分析もしているんだろうと思います。

> ――石油連盟の15年のパンフレットには「ハイオクは各社が独自開発して独自のルートで供給されている」と書いてあった。00年からバーター取引をしていることを知っていたはずなのに、なぜそのような表記をしたのですか。

> ◆(石油連盟・奥田真弥専務理事)一部の会社で独自ルートの供給はあるわけですけども、我々事務方の方で市場の実態の変化に十分気がついておらず、チェックがおろそかになっていたというのが実際でございます。早く気がついて、訂正をしていくべきだったのですが、それができていなかったということで、今回、改訂させていただきましたけど、改訂につきましてもきちんと公表の上で実施すべきであったと大いに反省をしております。

> ――会長に伺いたい。消費者はハイオクがバーターとか共同タンクを利用しているという実態を知らない人の方が圧倒的に多いと思う。車を大切にしている人やブランド看板を目指して給油している人もいると思う。消費者に対してこれまで言ってこなかったのは、裏切り行為とは思わないか

> ◆ハイオクに限らず、バーターはすべてしておりますんで、そこをしっかり消費者にお知らせしなかったと。必要があればお知らせしなければいけないだろうと思いますけど、これが裏切り行為かというと、我々はバーターであろうが、自社の商品規格に合ったものということでちゃんと、それを管理し、保証しているわけでありますので、これは決して裏切りにはならない。

> バーターをしていることを言ったか言わないかという問題はあるかもしれません。それは必要があれば、ちゃんと開示していきたいと思います。バーター品で買っているのか、自分のところで作って売っているのか、規格は同じなわけです。自社の商品規格は。従ってこれは裏切りにはならないと思っております。

> ――そこがよくわからない。ENEOS、出光興産、コスモ石油の広報に聞いても、他社製を出荷しようが、1対9で混ぜようが、5対5で混ぜようが、自社の製品規格を満たしているというわけですね。3社の品質は全部同じということなのですか。

> ◆そのように考えていただいた方が早いと思います。

> ――それでいいのですか。

> ◆それほど大きな品質の差はございません。

> ――差はないのですか。

> ◆国で決められた規格があって、各社それぞれ決めた規格があります。それはそんなに大きくかけ離れていないということで、それをちゃんと確認した上で自社商品として出荷しているわけです。

> ――3社は同品質ということでいいのですか。

> ◆ほぼ。

> ――昔ですけども、CMでガンガン自分の社のものが良いと猛烈にアピールしていた。

> ◆それは昔の競争。競争にしのぎを削っていた時代は、確かにやっていた時代はございます。今はそれはやっておりません。

> ――ホームページでほぼ同じ品質と書いた方がいいのでは。

> ◆ほぼ同じ品質ですと書く必要があるのかというのは、それは各社の戦略によります。そこは本当に書く必要があるのかどうか。

> ――ENEOSはハイオクのブランドである「ヴィーゴ」をやめた後に、「ENEOSハイオクガソリン」に変えた。コスモ、出光興産は、ブランドを「スーパーマグナム」「スーパーゼアス」と付けている。品質が同じならば、単に「ハイオクガソリン」と表記を変えたほうがいいのではないですか。

> ◆それは各社のネーミングも含めてですね、各社の施策でありますんで、連盟会長たる私がコメントする立場には本当はないのですが、ただ消費者にとって紛らわしい表現がある、誤解を与える表現があれば、それはコンプライアンス上の問題にもなりますので。一部の社であったことも事実であります。従いまして、今日、石油連盟の理事会の場で、私からそういう間違われる行為はよくないと、コンプライアンスは順守してほしいという要請をしたところであります。


https://mainichi.jp/articles/20200717/k00/00m/020/211000c

Re: ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)

2020/09/22 (Tue) 01:07:55

<「今や唯一」シェルの独自ハイオクも風前のともしび?(毎日新聞経済プレミア、8月3日)>

 こんばんは。


 シェル「V-Power」が独自ハイオクに唯一残るも、先行きはなさそう。


> ハイオク混合のなぜ(5)

> ガソリン販売に占めるハイオクの割合は1990年の約15%から2018年は約9%に低下した。多くの石油元売りはコスト削減のため、ハイオクの独自開発と独自ルートの輸送を断念し、貯蔵タンクの共用やバーター取引を行うようになった。

> その中で唯一、今も独自の添加剤を配合し、個別輸送しているのが出光昭和シェル(旧昭和シェル石油)のハイオク「Shell V-Power」だ。

> 旧昭和シェルは19年4月に出光興産と経営統合したが、シェルブランドのガソリンスタンドでは今も沖縄県と離島を除き、全国でV-Powerを販売している。

> 出光昭和シェルはV-Powerについて「旧昭和シェルの製油所から独自ルートで輸送しており、他社との混合やバーター取引などしていない」と説明する。


> シェルのハイオクは国際商品

> 旧昭和シェルは80年代からハイオクの開発と販売に積極的だった。87年に「フォーミュラシェル」、02年に「シェルピューラ」と新商品を次々と発売。現行のV-Powerは14年に発売し、「吸気バルブに付着した汚れを取り除き、重要なエンジンパーツを保護し、クルマ本来の性能が最大限発揮されるよう設計されている」と、独自性をアピールする。

> V-Powerは日本国内専用ではなく、開発には英オランダのロイヤル・ダッチ・シェルのエンジニアがかかわり、世界67カ国で展開する国際商品だ。

> 一方、日本国内のハイオク開発でシェルの最大のライバルだったENEOS(エネオス)は、前身の新日本石油時代の02年に発売した「エネオスヴィーゴ」の販売を18年9月末で終了した。

> 業界トップのエネオスさえも、コスト削減のため他社と貯蔵タンクの共用やバーター取引をせざるを得なくなり、独自ブランドとして販売できなくなったためだ。


> 新ブランド後のハイオクは「検討中」

> 出光昭和シェルは現在、出光とシェルに分かれているガソリンスタンドのブランドを21年4月から「アポロステーション」に統一することになっている。

> 出光がこれまで用いてきたギリシャ・ローマ神話の太陽神「アポロ」のマークを継承することになり、国内でも長年親しまれたシェルのマークは消えることになる。

> その場合、ハイオクはどうなるのか。出光昭和シェルは「新ブランドになった後のハイオクについては検討中」と説明するが、国内で唯一、独自性を保っているシェルのハイオクが存続する可能性は低いだろう。

> 出光興産は昭和シェルとの経営統合に当たり、大株主だったロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェルの株式を取得しており、今後もシェルの戦略的な国際商品を日本で展開するとは考えにくい。


> ハイオクの商品名は消滅か

> アポロステーションで販売するハイオクは出光が展開する「スーパーゼアス」に統一する可能性が高い。ハイオクの混合やバーター取引が当たり前となれば、各社独自だった添加剤も混ざり合ってしまい、ライバルと性能を競い合うこともできなくなる。

> 「ハイオクは独自の性能を競いあった時代が終わり、コスト削減のため、品質に差のない汎用品になってしまった」と、大手元売り幹部は認める。その場合、「スーパーゼアス」や「スーパーマグナム」といった商品名が必要だろうか。

> 共通規格のレギュラーに商品名がないように、ハイオクもただの「ハイオクガソリン」でよいのではないか。今後の石油業界の検討課題だろう。


https://mainichi.jp/premier/business/articles/20200729/biz/00m/020/010000c?cx_fm=mailbiz&cx_ml=article&cx_mdate=20200804

Re: ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)

2020/10/10 (Sat) 01:21:23

<ハイオク燃費、ホントはどうなの? 「同品質」なのに石油元売り各社の宣伝まちまち(毎日新聞、8月18日)>

 こんばんは。


 各社混合してるのに元売り各社は低燃費を独自に謳っています。


> 石油元売り各社などで作る業界団体「石油連盟」のトップが「各社のハイオクガソリンの品質はほぼ同じ」と発言したのに、燃費性能に関する各社の宣伝内容に違いがあることを疑問視する声が消費者から上がっている。現在のハイオクは品質に差がなくなっているはずだが、業界最大手ENEOSのように「車の性能が上がり、ハイオクで燃費が向上するとは言えなくなった」として宣伝を取りやめた社もあれば、出光興産やコスモ石油のように燃費向上を強調し続けている元売りもあるからだ。

> ハイオクを巡っては、各社がタンクを共同利用することによる混合出荷や、自社の製油所やタンクがない供給網の空白地帯で他社製を買い取り自社製として販売するバーター取引が行われていたことが毎日新聞の報道で判明。石油連盟の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は7月の定例記者会見で、こうした流通形態は物流の効率化のために2000年代に始まったと説明し、各社のハイオクの品質は「ほぼ同じ」と発言した。

> だが、ハイオクの燃費に関する各社の宣伝はまちまちだ。

> ENEOSは「ENEOSヴィーゴ」(18年に販売終了)販売時の02~10年、「燃費向上最大3%」と宣伝していたが、ジャパンエナジーと合併した10年にこの宣伝をやめた。同社はシェアの高い車を使いハイオク性能を定期的に確認しており、「車の性能が上がったため、ハイオクによる燃費向上を保証できなくなった」(同社)という。同社が現在販売する「ENEOSハイオクガソリン」も燃費向上をうたっていない。

> 一方、業界2位の出光興産はハイオク「出光スーパーゼアス」について、国産車A~Dの4車種の試験結果をホームページ(HP)に載せ、B(排気量1500㏄)で最も燃費が向上したと宣伝。「レギュラー比最大2・7%低燃費!」と強調している。同社によると、このデータは08年のもので、国が定めた試験方法で測定したものだという。

> コスモ石油もハイオク「スーパーマグナム」について、国産3車種のうち、国産セダン(同2500㏄)で「レギュラー比最大2・8%燃費向上」とHPで宣伝している。同社によると、データは03年の値という。出光とコスモは取材に試験に使用した車種を明かさず、コスモは試験方法についても「開示していない」として回答しなかった。

> また、自前の製油所を持たず、ハイオクを主にコスモから仕入れているキグナス石油はハイオク「α―100」の具体的な性能データを示していないものの、「燃費を向上させる」と宣伝する。根拠を尋ねると「試験結果等を参考にしている」と回答したが、試験の詳細は明かさなかった。

> こうした各社の宣伝について、愛車レクサスにコスモのスーパーマグナムを給油し続けてきた大阪府の男性(41)は「ハイオクが同品質ということが明らかになったのに、なぜ、各社の宣伝がバラバラなのか。そもそも燃費は本当に伸びるのか」といぶかる。約20年間、中部地方でタンクローリー運転手をしている男性(55)もハイオクのユーザーで、「三重県四日市市にあるコスモの製油所からはENEOSと出光も出荷している。同品質なのに宣伝内容が違うのはおかしい。消費者軽視の態度だ」と批判する。

> エンジンの燃焼に詳しい飯島晃良・日本大准教授によると、近年はエンジンの改良が進み、燃費性能の向上は著しい。飯島氏は「燃費は燃料だけではなく、エンジン側の要因も関係してくる」と指摘。「燃料が燃費に及ぼす影響は車種や走り方などによって変わると考えられるので、全てのユーザーがハイオクによる燃費向上を実感できるわけではないだろう」と話す。【遠藤浩二】


https://mainichi.jp/articles/20200818/k00/00m/020/210000c

Re: ハイオクガソリン、元売り独自の筈が実は - 磯津千由紀(寫眞機廢人)@ProOne 600 G1 AiO(Win10Pro64)

2020/10/17 (Sat) 06:12:03

<消費者軽視の「ハイオク混合」 独自性能うたい20年 こっそり効率化(毎日新聞、9月11日)>

 おはようございます。


 レギュラーと違って価格競争が激しくないので、実売では、ハイオクはリッター15~20円、レギュラーより高いです。
 私の最初の自家用車レオーネ4WDターボATは、1800ccターボのくせにOHVエンジンのためかグロス120馬力(ネット換算だと多分100~105馬力)だったので無鉛レギュラー仕様でした。スタンドを変えると調子が変わるデリケートなエンジンだったので、なるべく、業転ガソリン(元売り以外から仕入れたガソリン)を扱ってないといわれた出光興産のスタンドで入れてました。今となっては笑い話ですが、「4WDターボ」と「AT」の組み合わせが、生半可な自動車マニアから奇異にみられました、並みの腕の人間が運転すると一番速いことは現在では常識ですが。
 初代アルシオーネVXは、スペシャリティーカーで、2700ccでネット150馬力だったので当然、レギュラー仕様。尤も、清浄剤が入っているという理由でハイオク「金アポロ」を入れてましたが、レギュラーにも清浄剤が入るようになってレギュラー「赤アポロ」に変更。
 SVXバージョンLは、スペシャリティーカーで、3300ccで240馬力で、ハイオク仕様。
 現用中のレガシィ・ランカスター6は、3000ccで220馬力、ハイオク仕様。ハイオク(スーパーゼアス)でも軽くノッキングします。SUV的な性格からは、レギュラー仕様にすべきだと思います。
 私は所有したことがないですが、後継のレガシィ・アウトバックは、3600ccで260馬力、レギュラー仕様。


> 石油元売り各社などで作る業界団体が「各社が独自技術で開発し、独自ルートで供給している」と説明してきたハイオクガソリンが、スタンドに出荷する前段階で他社製と混合されていることが毎日新聞の報道で判明し、消費者に波紋を広げている。報道を受け、業界団体トップも混合出荷が2000年代に始まったことを認め、「各社のハイオクの品質はほぼ同じ」と発言した。混合出荷はなぜ、消費者に知らされてこなかったのか。【遠藤浩二】


> 業界再編、クルマ離れ…ブランド信じたユーザー置き去り

> 「ハイオクについては、共同油槽所の利用やバーター出荷などにより、他社から調達したものを自社製品として供給することがあるのも事実」「ハイオクは独自商品ではなくなった。今は汎用(はんよう)品の一つ」

> 業界団体「石油連盟」の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は7月の定例記者会見で、元売り各社がタンクの共同利用による混合出荷や、自社の製油所やタンクがない供給網の空白地域で他社製を買い取り自社製として販売するバーター取引をしている実態を業界トップとして初めて公式に認めた。

> だが、杉森氏は「消費者は混合出荷を知らない。裏切り行為ではないか」との質問に対し、「必要があれば消費者にお知らせしなければならないが、自社の商品規格に合ったものとして管理、保証しているので裏切りにはならない」と述べた。

> 「消費者を見下している」「性能差があるかのように宣伝しておきながら、消費者を裏切ったことにならないとなぜ言えるのか。問題意識が欠如している」――。杉森氏の発言に対し、各社のブランドや宣伝を信じて給油してきた人たちはツイッターなどで怒りを爆発させた。

> ハイオクは、エンジンに汚れを付きにくくして、燃費を向上させる効果などがある添加剤が加えられている。高排気量の外車やスポーツカーはハイオク指定が多く、販売価格はレギュラーガソリンより1リットル当たり約10円高い。複数の関係者によると、混合出荷は約20年前から行われていた。各社同じ品質のレギュラーとは異なり、ハイオクは各社の独自製品とされていたのに、汎用品に変わったことは公にされてこなかった。

> 杉森氏は記者会見で「収益性が良かったこともあり、1980~90年代は各社がしのぎを削ってハイオクの開発競争をしてきた。しかし、消費者側からするとハイオク仕様車はほとんどなくなった。供給側も合併に合併を重ねて、効率化を求められた」と、混合出荷やバーター取引が始まった経緯を説明。今も各社が独自に性能を宣伝している点に関しては「昔の競争の歴史が今日まで引きずられている問題があったかもしれない」と釈明した。

> 杉森氏が語ったように、各社は80年代から90年代にかけ、ハイオクを発売し、テレビCMで頻繁に性能をアピールした。83年に出光興産が「出光無鉛金アポロガソリン」を発売。87年には昭和シェル石油が「フォーミュラシェルスーパーX」、日本石油が「日石ダッシュレーサー100」を発売した。90年代も発売ラッシュは続き、共同石油が91年に「共石GP―1プラス」、92年には三菱石油が「プレミアムZ」、コスモ石油が「スーパーマグナム」を、93年には出光興産が「出光スーパーゼアス」を発売した。

> だが、96年の石油製品の輸入自由化で環境は激変。各社は輸送コスト削減に取り組み、タンクの共同利用やバーター取引を進めた。業界再編も加速し、15社以上あった元売りは合併を繰り返し5社に集約された。一方で、少子高齢化などの影響もあり、国内の新車販売は90年の777万台をピークに19年は519万台まで落ち込んだ。この間に軽乗用車やハイブリッド車など低燃費車の増加でガソリン需要は低迷。ハイオクの需要減も顕著で、93~01年に20%を超えていたガソリン全体に占める販売比率は現在10%を下回る。

> 混合出荷していないと説明しているのは出光興産の「Shell V―Power」だけだ。「各社はホームページで、ハイオクはほぼ同品質と記載すべきではないか」との質問に対し、杉森氏は「各社の戦略による」と述べるにとどめた。流通の効率化という業界の事情の裏で消費者は置き去りにされたままだ。

> 景品表示法に詳しい岡山大法科大学院の佐藤吾郎教授は「消費者が納得して製品を選べるようにするため、業界全体として流通体制の変化に対応した形で表示の適正化に取り組み、消費者の信頼を確保すべきだ」と指摘する。

> ハイオクの宣伝を巡っては、コスモが「スーパーマグナム」について、エンジンの汚れを取り除く添加剤が入っていないのに10年以上、「使い続けるほどきれいにしてくれる」などと今年4月までホームページに虚偽の性能を載せていたことが、毎日新聞の報道で判明。消費者庁が7月から、景品表示法違反(優良誤認)の疑いで調査している。


> 大手3社なお宣伝 「自社規格満たす」の怪

> 混合出荷で他社製のハイオクと混ざれば、オリジナルの添加剤の効果は発揮できないはずなのに、ENEOS、出光興産、コスモ石油の大手3社はホームページ(HP)で独自の性能を宣伝し続ける。3社は取材に「自社規格を満たしているので宣伝内容に問題はない」と主張するが、「機密情報」などを理由に自社規格は開示せず、消費者に説明責任を果たしているとは言えない状態だ。

> 3社のHPを見ると、宣伝内容はまちまちだ。ENEOSは、100時間(約5000キロ)走行した場合のエンジン吸気弁の汚れをハイオクとレギュラーで比較した写真をHPに掲載し、ハイオクの効果を宣伝。出光は「スーパーゼアス」について汚れ付着率を「レギュラー比64%低減」、コスモも「80%低減」とHPで効果を強調している。

> 燃費についても、ENEOSが「車のエンジンの性能が上がり、ハイオクで燃費が向上すると言えなくなった」として2010年に宣伝をやめたのに、出光は「レギュラー比最大2・7%低燃費」、コスモも「最大2・8%燃費向上」とうたう。

> ハイオクは異常燃焼の起こりにくさを示すオクタン価が高いガソリンで、日本産業規格(JIS)はレギュラーのオクタン価は89以上、ハイオクは96以上と規定。各社はハイオクに独自の添加剤を入れ、エンジンの清浄機能や燃費向上をアピールする。

> 「A社とB社のハイオクが混ざれば、本来の機能が発揮できなくなるのでは」。7月の定例記者会見でこう質問された杉森氏は「各社には商品規格があり、その規格を満たすものを売っている」と述べ、問題はないとの見解を示した。3社も取材に、他社製と1対9で混ぜようが、5対5で混ぜようが、「自社規格を満たしているので問題ない」と不可解な説明に終始する。

> ならば、自社規格とは一体何なのか。各社に尋ねたところ、ENEOSは「オクタン価と清浄剤の添加を規定していること以外は、JIS規格と全て同じ。清浄剤の規定内容は企業秘密のため公表していない」、出光は「オクタン価以外のさまざまな品質項目について、JIS規格よりも厳しい規格を定めているが、自社規格は当社の機密情報であり、情報は出せない」、コスモは「取引先との関係もあり、開示していない」と回答した。宣伝の根拠は不明なままだ。

> 経済産業省の総合資源エネルギー調査会で専門委員を務めた桃山学院大の小嶌正稔教授(石油流通産業史)は「欧米では複数社が同じタンクを利用している場合でも、出荷時に必ず独自の添加剤等を入れてブランドの意味と価値を維持している」と指摘。「ブランドを掲げながら、他社製と混ざっているのに『自社規格を満たしているから問題ない』という日本の元売りの理屈は明らかにブランドの価値を毀損(きそん)している」と批判する。


https://mainichi.jp/articles/20200911/k00/00m/020/256000c

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